幼い犬猫をストレス過多状態で販売するペットショップの問題

彼らは狭いケースで始終見られながら過ごす 幼い=売れるは動物虐待を誘発



ペットを専門に販売するお店でもそうですが、日用品などを販売しているホームセンターなどでもペット達が販売されているのを見かけます。
筆者も子供の頃はショップにいる犬や猫を見に行くことなども多くありましたが、大人になって改めてこの動物達の置かれている状況を見てみると非常にストレス過多な環境であると感じられるようになりました。
ペットショップで販売されている子犬や子猫は非常に狭い透明なケースに入れられ、始終、人に見られています。
また、少し広いスペースにいたとしても育つのに十分な広さとは思えず、運動不足になってしまっているのではと思えます。
人間と犬や猫は感じ方が違うと言われればそれまでですが、もし彼らの状況が自分であったならば精神的に病気になってしまうだろうと確信できるような状況です。
毎日、狭いケースに入れられ知らない人間に始終見られ続ける環境で動物を販売するのは、それだけで動物虐待と言える販売方法に思えます。
このように日本ではショップで売られている子犬や子猫を見て買うのが主流ですが、欧米ではそのような売り方は問題視されることが多く、信頼できるブリーダーから直接購入するのが主流です。
欧米でもそのような店がないわけではありませんが、人々の意識の高さが動物に対するいたわりの気持ちよりも販売を優先するようなペットショップの数を抑えているとも言えます。



ショップで売られている動物はとても幼い個体が多いのですが、これはとても分かりやすい理由で小さいほど可愛く良く売れるからです。
しかし、全てのショップがそうとは言えませんが、このような場所では親兄弟からとても早い段階で子犬や子猫を引き離していることもあるようです。
子猫や子犬はあまりにも早く家族や兄弟から引き離すと社会性が身につかず、噛みつく、無駄吠え、分離不安からいたずらする、鳴き続けるなどの行動を起こす確率が高くなります。その結果、飼うことが難しくなり結果、捨てられてしまったりもするのです。
2013年に動物愛護法が改正され、56日齢以下の子犬や子猫を親などから引き離すのを禁じるという決まりになりましたが、実際は49日齢という規制になっているそうです。
これは少しでも早く動物を売りたいペットショップなどからの反発が原因とされているようです。
欧米などでは8週規制(56日~62日)という期間でペットを譲り渡すことが多いとされますが、これは上記のような動物の精神的な問題があり、それは虐待であるというイメージがあるからです。


このように全てのペットショップが劣悪な環境で犬猫を飼育しているわけではないもののその多くは今まで書いてきたような問題を抱えていることも事実です。
そして良いブリーダーはこのようなお店に動物を卸すことを望まないため、結果、このようなショップが悪質なブリーダーの仕事を増やしているという問題もあります。


日本では保護シェルターや里親、ブリーダー(優良)という考えが欧米ほど広まっていませんが、このような場所から動物をもらい受けることが本当はベストな選択肢と言えるでしょう。


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written by スペクトル(CW)