大量のプラスチックゴミが、毎日どこかで動物を苦しめている

プラゴミの有毒性は人間にも戻ってくる プラゴミ減少のためにできること
written by スペクトル(CW)



少し前にインドネシアにクジラの死骸が打ち上げられ、その中から115個のカップ、25枚のビニール、ペットボトル、サンダル、1000本のヒモが入った袋など重量にして6kgものプラスチックゴミが出てきたそうです。
また、同じぐらいの時期にタイの南部では、衰弱し、その後死んだクジラから80枚のビニール等の8kgものプラゴミが出てきたということです。
クジラなどは本来エビやイカ、タコ、カニなどを食べて暮らしていますが、ビニール袋などを誤って吸い込んだり、間違えて食べてしまうのです。
また、ウミガメがレジ袋を食べて死亡した事例や、海鳥やイルカの内臓からもプラスチック片やそれに関連した材料が発見されるなどしています。


さらに見た目では害を受けていないように見えても、イルカやシャチなどの体内に、これらのゴミの影響の可能性が高いとされる有毒な成分が蓄積されていたことが報告されています。
人間は現在ではなんとかこれらのゴミの悪影響を回避しているように思えますが、海洋哺乳類の体内に有毒な成分が蓄積されているとすれば、食物となる魚にも含まれている可能性は高いですから、やはり影響は多大にあると言えるのではないでしょうか。



このプラゴミの問題は、近年では世界レベルで取り上げられ、多くの国や企業がレジ袋の全面有料化やプラ製のストローをお店で使用しないなどしています。
しかし、やはりプラゴミの問題がなかなか解消しない理由(要因)は、地球上に住む億単位の人達が出す家庭などのゴミの消費量が多大であるからかもしれません。



ちなみに筆者の家庭も燃えるゴミに比べてプラゴミが非常に多く少しでも減らさなくてはと感じています。また、ペットボトルもとても多いと思います。
しかしプラゴミを減らしていきたいという気持ちはあっても、主婦業などをしていると毎日、食材から(一から)料理を作るのは大変で、ついお惣菜などを購入してしまいがちです。
そうなるとトレイや包装紙などが増え、プラゴミが大量に出てしまうのです。
また、最近では100円均一などの安く買えるお店が増えたのもあるのか、買わなくてもいい文房具や雑貨などを購入し、プラゴミを出してしまうということもあります。
「あれ、ボールペンなかったっけ?とりあえず買っておこう」というような繰り返しが過剰なプラゴミを増やし、動物達を苦しめているということなのです。また、これは化粧品などにも言えることです。
他にもレジ袋を一人ではそれほど影響ないだろうと考えて毎日もらい続けることなども多くの人がそうすることで大きな問題となっていきます。


プラゴミの問題は完全になくすことはできないかもしれませんが、レジ袋をもらわずエコバッグにする、今ある物は使えなくなるまで使用し、必要がない新しい物をどんどん買わないなどの取り組みを多くの人がすることで改善していくことが可能だと言えるでしょう。